【とーチャンのつぶやき】
白旗さんのお出しは塩味系のあっさりしたものです。関西系のうどんやおソバになれた方にはお薦めです。(どちらかと言うとうどんのほうがよく合っていると思います)カツオのお出しもそこそこ効いており、昆布主体の関西系うどんになじめない関東の方も抵抗無く食せるでしょう。
かたや水穂さんは関東系のしっかりとした返しを使ったものでした。地粉を使った水穂うどんは小麦粉の香りも活き活きとして良かったのですが、何より舞茸の天ぷらは絶品でした。素材もさることながらきのこの天ぷらにおける基本をしっかりとわきまえた仕事にはとても好感が持てました。
益成屋さんの食事には細やかな心配りが感じられました。今が旬のゆずの使い方もとても品良く使われていました。食事の際に別の部屋に通されての食事でしたが、温める為の火種が多く空気が濁り加減になったのが気にかかる程度。手間の掛かる野菜料理もしっかりと手間が掛かっていました。唯一岩魚のホイル焼きについてのみ、火加減が調整出来ない為皮が焦げてしまったのが残念でした。(でもねぎ味噌の味つけでおいしかった)食後の自家製アイスも甘みが押さえてありさっぱりとして好感が持てました。
山妻さんについて
饅頭爆弾攻撃の脇を望雲さんの方へと上がっていくとすぐ左に山妻と言う串焼き屋さんが有ります。今回はそのお話しを少々
もともとはおにぎりとお茶漬けのお店だったというだけあってご飯に対する思い入れは感服しました。というよりは料理一つ一つに対しての取り組みがまさしく真剣勝負なんです。おざなりに作ればよいという気持ちではどの料理も作られていません。こうした方が美味しいとかこうするともっと美味しくなるというものをためらいもなく商品に反映してそれを続けていくことは極めて難しい事だと思いますが、その話をするとご主人、にこにこと笑いながら、「こうした方が美味い事がわかればそうするし、如何したら美味しい物ができるかと研究したらそれを反映させなきゃね。儲ける事を先に考えちゃいい仕事は出来ないよ!お客さんが美味しいって言って飲んでくれるのが一番だからね」
まさしく普段から私が飲食店や食に対する考え方と同じものでした。商品の一つ一つ、山妻焼き1本のなにげない所にまで気を使って仕事をしているご主人にとても共感を覚え、このような気づかいや愛情は必ずお客さんに伝わっている筈ですよ!(たとえば山菜焼きに対しての見えない手間ひまや焼きナス一つにしても如何に美味しく食せるかという点であえて大変な手法を取っている事などを指摘しました)とわたしが言うとビックリしたような表情で、「でもね、これを継いでくれる者がいなくて、私の代で終りかななんても思っているんですよ」と寂しそうに一言
「ご主人、これこそが後に伝えていかなきゃなんない文化じゃないですか。なんとか伝えていきましょうよ!」と意気投合。これからの草津にまた一つ楽しみが増えました。